こんにちは。最近、私が関わっている中小企業や個人事業主、行政などの団体から、「自分たちで動画制作をしたいので教えて欲しい」という相談を受けるようになりました。
具体的には、次のようなお悩みの声をよく聞きます。
- スマホアプリで撮影や編集はできるが、内容をうまく考えられず、売上に繋がる動画が作れない。
- 撮影方法が分からない。
- 編集方法が分からない。
- ターゲットに効果的に訴求する動画のストーリー作りができない。
- 業務に追われて、効率的に動画制作と発信ができない。
動画制作は今や、安価な民生機やスマホを使って撮影から編集まで行える時代。そこまでの質を求めずに、自社で取り組み、売上に結びつけたいと考えている方々が多いのも事実。
「動画制作インハウス(内製化)シリーズ」では、これまでの動画制作経験を基に、自分たちで動画制作し、情報発信を行いたい方々に向けてノウハウをお伝えします。テレビ番組制作17年の経験から得た私の考え方やテクニックから、動画制作初心者の方にも取り入れやすいポイントをご紹介していきます。
第2回の今回はカメラ撮影 其の①です。
私自身、ソニーのFDR-AX100などのカメラを愛用しており、このカメラはフルハイビジョンや4K撮影も可能です。業務用カメラに比べれば機能はシンプルですが、実績の多くをこのカメラで収めています。もちろんプロのカメラマンの方が使用するハイエンド機材とは異なりますが、内製化を目指す上では十分な性能です。この記事では、こうした機材を活用するためのポイントを解説します。
スマホと専門カメラのメリット・デメリットについて、特にインハウス動画制作(内製化)を検討する企業や事業者に役立つ観点を以下に整理してみました。それぞれの特徴を押さえた上で、運用スタイルや予算に合わせた選択肢を提示できる内容です。
1. スマホでの動画撮影
- メリット
- 手軽さ:日常的に持ち歩いているスマホをすぐに使用可能。持ち運びが便利で、思い立った瞬間に撮影できます。
- アプリで簡単編集:撮影後、アプリを使えばその場で編集可能。動画編集アプリにはテンプレートやフィルターが多く用意されており、初心者でも短時間で見栄えのする動画に仕上げやすいです。
- コストが低い:専用のカメラや周辺機器を購入しなくてもスマホ単体で動画制作ができるため、初期投資を抑えられます。
- SNSとの連携が簡単:撮影から編集、そして投稿までを一貫してスマホで行えるため、SNS運用がスムーズに行えます。
- デメリット
- バッテリー・容量の制限:動画は容量が大きく、長時間撮影するとストレージやバッテリー消費が激しいため、事前準備が必要です。また、長時間の撮影にはモバイルバッテリーなどの対策も考えた方が良いです。
- 画質・音質の限界:日常の記録には十分な画質ですが、商用動画として使うには光量の不足時やズームの限界が見えやすくなります。また、内蔵マイクは風切り音や環境音を拾いやすいため、音質に気を配る必要があります。
- マニュアル操作の限界:オートフォーカスや自動露出調整などスマホは便利な自動機能がありますが、微細な設定には限界があるため、撮影における細かな演出が難しい場合があります。
2. 専門カメラでの動画制作
- メリット
- 高画質・高音質:フルHDや4K対応カメラでクリアな映像が撮影可能。さらに、外部マイクや照明などを組み合わせることで、音質や光量にも拘れます。
- ズームやピント調整の自由度:高倍率ズームや手動フォーカス調整ができるため、撮影範囲の自由度が高く、遠くの被写体も詳細に撮影可能です。特に、製品の細部やイベント会場の様子などもリアルに記録できます。例えば私が制作した農家民宿のPVでは冒頭映像で、専門カメラの性能を生かし、清流の岩肌にある苔の水滴を大きく撮影しました。
- マニュアル設定の豊富さ:シャッタースピードやホワイトバランス、ISO感度などの調整が可能で、撮影のシーンに合わせたカスタマイズができます。シーンごとの演出の幅が広がり、コンテンツのクオリティも向上します。
- 企業共有が可能:カメラを会社の共通設備として使うことができ、複数のメンバーが扱いやすい。また、簡易マニュアルを作ることで、知識を共有しやすく、担当者が変わっても継続利用が可能です。
- デメリット
- コストが高い:基本的に数十万円の投資が必要で、さらにバッテリーやSDカード、三脚など周辺機器も揃える必要があります。
- 扱いの難易度:操作やメンテナンスにある程度の知識が必要で、最初に学習コストがかかることもあります。また、精密機器のため適切な保管と使用が求められ、故障リスクにも注意が必要です。
- 運用の手間:カメラと三脚、マイクなどを持ち運ぶため、撮影場所や状況によってはセッティングが手間になりがちです。スマホよりも準備に時間がかかるため、効率を重視する場面には不向きな場合もあります。
3. 選択のポイント
- 継続的な動画発信を見据えて:月1回以上、定期的にプロフェッショナルな動画を発信する計画がある場合は、専門カメラの導入を検討する価値があります。
- 社内リソースの状況:扱う人員が限られた場合はスマホを基本とし、必要に応じて機材を購入。逆に、社内に複数名での共有が可能な場合は専門カメラでスキルを内製化していくのも一手です。
- 動画の内容・狙い:製品やサービスの魅力をじっくり伝えたい場合は専門カメラ、日々のニュース的な更新にはスマホを使うなど、内容に応じて使い分けるのも効果的です。
このように、スマホと専門カメラにはそれぞれの利点と課題があります。予算や社内リソース、そして発信したい内容の質に合わせて最適な方法を選びましょう。
映像制作の要点
動画制作の際には、何を伝えたいか、その狙いを明確にし、それを中心に構成すると良いでしょう。たとえば、焼き物の伝統工芸士による作品をカメラで撮影する場合、狙いに表現が変わってきます。作品そのものがどんな形や雰囲気のものかを表現するならば右上のような表現に、伝統工芸士の技を強調したいなら、右下のような表現になります。画面の中央に「表現したい狙い」を据えて撮影することで、映像はより伝わるものへと変化します。

このようにカメラで「伝わる」映像を撮影する為には、撮影の狙いを明確にする必要があります。


まとめ
これまでご紹介したカメラ機材のポイントを押さえた上で、事業に沿った動画撮影を行えば、経験がなくともコンテンツの質を少し上げることは可能。ここに前回の記事でも紹介したシナリオを加えれば、そのクオリティはある程度、担保できるまでになるかと思います。
自分たちで動画制作!インハウス(内製化)テクニック① シナリオ編 其の1 – 株式会社ひぐちワールド|佐賀の動画撮影・編集・制作
このように、動画制作はちょっとしたポイントを押さえ、できることから取り組むだけで、動画は、その質を上げることができます。それは顧客への商品やサービスの訴求に直結することになります。
弊社では、このような動画制作のサポートなども行っております。ご要望の際は気軽にお声がけください。
このシリーズでは、今後も動画制作の具体的なテクニックやアイデアを提供していきますので、ぜひお楽しみにしてください。自社での動画制作に挑戦し、効果的な情報発信を行うことで、より多くの顧客にリーチし、売上向上につなげていきましょう。
