企業の強みは当人たちが気づいていないことが多い

―映像ディレクターだからこそできる「強みの発掘」と言語化


「うちの会社の強みって、何だろう?」

こんな質問を企業の担当者さんに投げかけると、

意外にも返ってくる答えは

「特にこれといったものはない」

「普通の会社だと思う」

「他社と違いがあまり分からない」

という声が多いのです。

実はこれは、ごく普通のこと。

自分たちのことは、身近すぎて見えにくいのです。


なぜ企業自身は強みに気づきにくいのか?

社内にいると日常がルーティンになり、

「当たり前」と思っていることが宝物であることに気づきにくくなります。

たとえば、

  • 創業から続く長年の経験
  • 職人技のこだわりや丁寧な仕事ぶり
  • 社員同士の強い連携やチームワーク
  • 顧客への細やかな気配り
  • 地元密着の安定した関係性

こうした点は、社外の人から見ると「すごい!」と思われることでも、

当事者は「普通のこと」と捉えてしまいがちです。


ディレクターの役割:外から見つけて言語化する

私は映像制作のディレクターとして、

多くの企業の現場に入り、話を聞き、映像にまとめてきました。

その経験から痛感しているのは、

**「企業の強みは、外からの視点で見つけて言語化しないと伝わりにくい」**ということです。

企業の方は自社の“当たり前”を語っても、

視聴者はそれがどれほど価値あることか分かりません。

だからこそ、映像を作る前の企画段階で、

・企業の歴史や背景

・仕事のこだわりや苦労話

・社員の思いと日常の行動

・お客様との関わり方

などを丁寧に掘り下げていきます。

この作業は、ただ聞き取るだけでなく、

  • ポイントを見抜き言葉に変えること
  • 映像の構成で強調すること
  • 視聴者に響く伝え方にアレンジすること

が求められます。


経験談:ある中小製造業の事例

たとえば、ある中小の製造業の会社では、「特に特徴はない」というのが最初の印象でした。

しかし、数時間のヒアリングと現場取材で見えてきたのは、

  • 熟練職人が製品の細部にわたり手作業で検品を行っていること
  • 何度も繰り返される品質チェックに裏打ちされた信頼性
  • 創業当初から変わらぬ“お客様第一”の姿勢
  • 家族的な社内の雰囲気と従業員の高い定着率

これらは外部の方から見ると、まさに「ここにしかない強み」でした。

映像では、熟練職人の手元を丁寧に撮影し、社員の表情や言葉を通じて、

「人の手が届く安心感」を伝えることに注力しました。


言語化と構成で強みを際立たせる工夫

映像はただ撮るだけではありません。

伝えたいことが「何か」を明確にし、そこに視聴者の感情を引き寄せる構成が必要です。

たとえば、

  • 「品質へのこだわり」を伝えるシーンにじっくり時間をかける
  • 職人の言葉をそのまま使い、“職人魂”をリアルに感じさせる
  • 地元顧客との信頼関係をインタビューで具体的に示す

こうした要素を組み合わせることで、視聴者に

「この会社は信頼できる」

「安心して頼めそうだ」

という感情を引き起こします。


まとめ:企業の強みは、外部の目線と編集力で輝く

  • 企業の“当たり前”は、外の人から見ると“特別”であることが多い
  • 映像ディレクターは、その強みを見つけ出し、言語化し、映像構成で際立たせる役割を持つ
  • 丁寧なヒアリングと現場観察が、強み発掘の第一歩

伝わる映像は単なる情報の羅列ではなく、感情に訴えかけるストーリーである。

株式会社ひぐちワールドでは、御依頼いただいた企業様へのヒアリングを経て、このストーリーの構築をしっかりと行っていきます。