依頼前に整理しておくとスムーズなこと7選

―はじめての企業映像づくり、一緒に考えてみませんか?(9)


「動画を作ってみたいけれど、何から考えればいいかわからない…」

これは、初めて映像制作を依頼されるお客様の多くが抱える不安です。

特に中小企業や個人事業の方にとっては、

「ざっくりしたイメージしかない」状態で話を進めることに、どこか気後れしてしまうこともあります。

でも大丈夫。

完璧な準備は不要です。

ただ、最低限これだけは考えておくと打ち合わせがスムーズに進むというポイントがあります。

今回は、動画制作を依頼する前に整理しておきたい項目を、

“映像ディレクター視点”から7つに絞ってお伝えします。


① 目的:「なぜこの動画を作るのか?」

一番大事なのに、意外とあいまいになりがちなのが**「目的の明確化」**です。

  • 採用のため?
  • 商品やサービスの紹介?
  • 信頼感やブランドの向上?
  • 営業活動の補助?
  • 社内用の教育・理念共有?

たとえば、「会社紹介動画を作りたい」というオーダーでも、

目的が「採用活動」なのか「取引先向け」なのかで、構成も演出もまったく変わってきます。

🔸ワンポイントアドバイス:

「この動画を見た人に、どんな行動や感情の変化が起きてほしいか」を一言で言えると理想的です。


② 想定する「視聴者」:誰に見せたい?

目的とセットで考えたいのが、「誰に向けた映像か」です。

ターゲットの性別・年齢・立場・状況がわかると、

語り口や雰囲気、長さやテンポなどが定まります。

たとえば:

  • 20代前半の求職者
  • 子育て中の主婦層
  • 地域の高齢者
  • 取引先企業の担当者(BtoB)
  • 自社の新入社員

🔸ヒント:

具体的な「ペルソナ(仮想の視聴者)」を1人思い浮かべると、伝えたい内容が定まりやすくなります。


③ 使用する場面:どこで流す? どこに置く?

映像は“使い道”によって最適な長さ・構成が異なります。

  • ホームページのトップページで再生される
  • Instagramのリールで拡散させたい
  • 展示会で無音でループ再生
  • 営業マンがプレゼンで使用
  • YouTubeで公開し、検索されることを想定

使用媒体を決めておくと、「尺(長さ)」や「音声の有無」、「字幕の必要性」などの判断がしやすくなります。

🔸ポイント:

複数の場面で使いたい場合は、編集バージョンを分けるなどのご提案も可能です。


④ 伝えたいこと:3つに絞る

あれもこれも伝えたい──

その気持ちはよくわかります。ですが、映像には時間という制限があります。

情報を詰めすぎると、結果として何も印象に残らない…ということも。

だからこそ、「最も伝えたいことを3つ以内に絞る」ことがとても重要です。

たとえば、会社紹介映像なら:

  1. 私たちの仕事は、こんな価値を届けています
  2. 社員がイキイキ働ける理由があります
  3. 地域に根差して、長く信頼されています

こういった柱が決まっていれば、映像の内容も自然とまとまってきます。


⑤ 予算感:「これくらいで考えています」でOK

「予算って、どう伝えればいいんでしょうか?」

これもよくいただくご相談です。

結論から言うと、ざっくりで構いません。

  • 10万円以内で、撮影なし/編集のみが希望
  • 30〜50万円で、半日撮影+編集+SNS用分割も希望
  • 100万円程度で、企画〜撮影・ナレーションまでフル対応希望

予算感が見えていると、現実的な提案のスピードが一気に上がります。

もちろん、「相場感もわからない」という場合は、

こちらから複数プランをご提案することも可能です。


⑥ 納期:いつまでに必要?

イベント、採用説明会、リニューアル公開など、

動画が必要になる「タイミング」があらかじめ決まっていれば、ぜひご共有ください。

撮影から編集まで、スケジュールには最低でも数週間は必要です。

余裕を持ったスケジュールなら、構成やクオリティに幅を持たせることができます。

逆に、「1週間で急ぎたい」といった特急依頼にも、

対応可能かどうかはこの時点で判断できます。


⑦ 参考になる映像:イメージ共有の材料として

言葉だけでは伝えにくい「イメージ」や「雰囲気」は、

参考動画やサイトを見せていただくことで明確になります。

  • 「この会社の動画の雰囲気が好きです」
  • 「音楽はこういうテイストがいいです」
  • 「社員の顔出しは控えめにしたいです」など

制作側としては、参考映像が1本あるだけで、

方向性を見誤るリスクを大きく下げることができます。


まとめ:全部そろっていなくても、大丈夫

ここまで7つのポイントをご紹介しましたが、

すべてが完璧に揃っていなくても、全く問題ありません。

むしろ、「話しながら整理していきたい」「一緒に考えてほしい」というご相談こそ、私たちの得意分野です。

✔ 動画の目的とターゲット

✔ 使用場面と伝えたい内容

✔ 予算と納期

✔ 参考映像

これらが少しでも頭の中にあると、打ち合わせがスムーズになり、よりよい提案につながります。


次回予告

次回は「“人”を主役にした動画が、心を動かす」と題して、

社員インタビュー、代表メッセージ、現場のひとこまなど、

“人”を通して伝えることで生まれる共感と信頼について考えていきます。

小さな会社こそ、顔が見える映像が力になります。