(公財)笹川平和財団 海洋政策研究所 動画掲載サイト
https://www.spf.org/pioneerschool/news/20240908_OEC2024-report.html
依頼の背景
2024年7月、笹川平和財団海洋政策研究所(以下、OPRI)様より㏚動画制作のご依頼をいただき、制作を終えて二月ほど経とうとしています。
およそ半年に渡る制作期間の中で、様々な検討を経て、一つの映像コンテンツを作り上げていく、というプロセスにはとても手ごたえがあり、実際に納品させていただいた際には、御依頼いただいたOPRI様にもとても喜んでいただけました。
今回は、長期間に渡る映像コンテンツ制作の中で、映像の質を高めていくプロセスを3回に渡って、ご紹介します。
ご依頼をいただいたのは昨年の2024年7月。内容は、OPRI様主宰の元、福岡県志賀島で開催される海洋教育に関する研修会の映像記録、およびPR動画の制作というものでした。
OPRI様が推進する「海洋教育」とは、海洋と人類の共生のために、海洋と人間の関係を深く理解し、持続可能な海洋の利用と開発を可能にするための知識や技能を育むことを目的としています。
今回の研修会の名称は「海洋教育研究会2024 ~地域素材を活用した海の学びの実践に向けて in 志賀島~」。
全国の小・中・高校の教員や教員を目指す学生をはじめ、教育支援を行うNPO、研究者、企業関係者など、日本の教育現場の第一線で活躍する40名以上が参加しました。
志賀島でのフィールドワークを中心に、歴史・文化・食・環境といった多様な視点から学びを深め、各々がそれぞれの現場で実践されている海洋教育をより深め広げるための研修です。
島の神社や海岸、展望台、博物館などを学びの場とし、行政の港湾開発者や郷土史研究家、宮司などの専門家から話を聞きながら、知識を得るだけでなく、実際に体感することで理解を深めます。また、参加者同士の交流の機会も多く設けられていました。
映像制作のポイント
研修会は一泊二日という短期間で開催されました。記録映像とPR動画を効果的に制作するために、以下の点に重点を置きました。
- 研修の目的と本質を明確に捉える
記録映像は研修会の全体像を記録することが目的ですが、PR動画はより多くの人々に海洋教育の価値と認知を広めることが目的です。そのため、単なる記録にとどまらず、研修の本質を伝えるストーリー性のある映像制作を心がけました。
㏚映像はそもそも事前に映像がないため、依頼者はもちろん、制作側も完成後のイメージができません。
またCMのように㏚動画の為だけに場所と環境をセッティングして、撮影するものと違い、今回はあくまでも研修の記録映像撮影の中で、㏚動画の映像も撮影していく必要がありました。
上述したように、記録映像と㏚映像では、その目的が違います。その為、記録映像として撮影したものをそのまま㏚動画に使うと、その効果は十分に発揮できないものとなってしまいます。
では、どうするか。
撮影前に研修内容のヒアリングと事前資料を基に、㏚動画として効果的な狙いを入れ込んだ事前構成を作り上げ、OPRI様と綿密な打ち合わせを重ねたのです。

こうすることで、例えば、「研修への期待感を、博多駅に集まった参加者へのインタビューや、移動するバスの中の様子によって描く」ことや、「フィールドワークの価値を実際に島の浜辺を歩き、学びの探究を行う参加者の驚きや真剣さの表情・様子によって表現する」など、ただ現象を撮影しているだけでは表すことのできない撮影を狙うことが可能となります。
そのため、企画構成を作成した上で、実際の撮影ではドキュメンタリー的なアプローチを採用し、研修中の自然な瞬間や参加者のリアルな反応を丁寧に捉えることを意識しました。

また狙いが定まれば、その撮影に必要な時間や場所の環境、機材などを具体的に計算できるようになり、より効果的な映像表現を追求できるようになります。
この点、今回はOPRI様とはオンラインによって企画構成資料を共有させていただいた上で、綿密な打ち合わせをさせていただき、互いに「どのような意図で何を撮影するのか」ということを共有できました。
このプロセスによって、巷でよく聞く「依頼したのに、出来上がってみると思っていたのと違う」などといった㏚映像制作依頼に関するトラブルを防ぐことができます。
それどころか、「もっとこうすればよいのでないか」といった前向きな意見も生まれ、それが㏚動画の質を上げていくことにもつながるのです。
- 経験豊富な映像制作チームの編成
今回はご依頼内容に見合った高品質な映像を制作するため、佐賀県佐賀市で多数の映像制作実績を持つ株式会社テラビット様とチームを組むことを提案しました。
株式会社テラビット様は佐賀県佐賀市内にある映像制作会社で、民間、行政など様々な団体からの映像制作を手掛けられている実績がある会社です。またドローン撮影依頼も可能です。
チームを組むことで今回の㏚動画の表現内容に必要な撮影・編集のクオリティを向上させるだけでなく、企画構成・撮影・編集というそれぞれの分業を行うことで、研修期間という限られた撮影日数の中で最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。
逆に規模の大きな今回のような撮影では、一人で1か所を撮影していたら、他の人々の動きを察知できず、撮影できなかったり、撮影準備に手を取られ過ぎて、十分に狙いに沿った映像が撮影できなかったり、といった事態にもなりかねません。
依頼者からの要望に効果的に答えていく為、映像制作チームの編成は重要なのです。
3.映像制作の意義と社会的価値
映像は単なる記録ではなく、「情報を伝え、人々の意識や行動に影響を与える力」を持っています。今回のPR動画は、海洋教育に関心の薄い人々にもその意義を伝え、関心を持ってもらうための重要なツールとなることを意識しました。
今回、伝えるべきことは、
- 海洋教育の重要性
この目的をいかに果たせるか、が今回の㏚動画制作の狙いであり、鍵でした。
まとめ
株式会社ひぐちワールドは、長年のNHKなどでの映像制作経験を活かし、単なる映像記録にとどまらず、クライアントの意図を的確に表現するPR動画の制作に強みを持っています。
次回の記事では、実際の撮影当日の様子や工夫した点について詳しくご紹介いたします。
